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生徒もろきみ!φ ★
2012/08/04(土) 14:36:53.43 ID:???
この季節、午前5時には空が白み始める。風はほとんどなく、淀川の流れはおだやかだ。
一日が明け始めた薄紫色の風景のなか、10艘ほどのスマートなボートが川面をすべるように進んでいく。時折、オールをにぎる若者たちの
かけあう声だけが川べりにこだまする。
「毎朝5時から7時まで練習です。夏は涼しそうに見えるかもしれませんが、水に近いのに水に触れられない。照り返しもきつくて、結構つらい
んです」
大阪大学ボート部の主将、磯比呂志さんは流れる汗をぬぐった。
同ボート部は明治29年創立。文武両道の象徴ともいうべき存在で、歴史と伝統を誇り、昭和40年代には全日本選手権準決勝2位に
入るなど強豪としてならした。
ボートを漕いでいると、いろんなものが流れてくる。「よく川を泳いでいるのがヌートリアですね。琵琶湖方面で雨が降った翌日は、テレビや
冷蔵庫が流れてきて、びっくりしますよ」
春から夏にかけては釣り人が多い。「魚が逃げるやろ。どけ」とどなられたことも。
◇
「大学に入るまで、ボートといえば、湖で遊ぶアヒルボートしか乗ったことがなかった」
大阪市出身。中学、高校時代は陸上部で三段跳びの選手だった。当時から淀川の河川敷でランニングをしていたので、「淀川はいつも
僕の身近にありました」。
大学入学後、クラブ活動の勧誘で初めて淀川でボートに体験乗艇した。
「すごかった。水の上をすべるような感覚で、あんな気分は初めてだった」
一瞬でボートの虜になり、陸上から水上へ。
大学では工学部電子情報工学科で、コンピューターのプログラミングに関する勉強をしながら、ボート部では主将の重責をにない、「エイト」
というボート競技の選手として活躍している。ポジションは「バウ」。一番後ろで、全体を見ながらリードする役割だ。
守口市内にある合宿所と練習所は淀川の堤防をはさんだ町の中にあり、磯さんをはじめ常時、30~40人の学生が二段ベッドで一緒に
寝泊まりしながら勉強し、練習に励んでいる。
「正直、勉強と練習で遊ぶ時間はありません。確かに合宿所の生活は不便かもしれないけど、生活も一緒ですので団結力がつくんです。
みんなで一心になって力を合わせ、ボートを進めている疾走感は何ものにも替え難い喜びですね」
◇
冬は星空の下で練習する。マイナス2度。オールも凍る。川に落ちると命にかかわる。でも、ふと空を眺めたとき、流れ星が落ちてゆくのが
見えると、何とも言えない喜びがある。
「淀川って季節や天気によっていろんな顔を持っているんですよ。一年中、水の上にいると、地上では見えないものが見えてくる」
将来は大学院に進み、環境やエネルギー問題を研究したいという。
自然と共生するスポーツに取り組んだ経験がそう思わせたのだろうか。そう聞くと、日焼けした顔で照れ笑いをしてみせた。
【メモ】ボート競技
水上でボートに乗って一定の距離を漕ぎ、順位を競う競技。自然の地形をいかした河川などで行われる。さまざまな種目があるが、大きく
分けて、1本のオールを1人が漕ぐスイープ種目と、小さいオールを1人で2本持って漕ぐスカル種目に分けられる。代表的な競技が「エイト」で、
8人の漕ぎ手と1人の舵手が乗り、ボート競技の中では最も高速。ロンドンオリンピックには日本から、2人で漕ぐ「ダブルスカル」などがエントリー
している。
ソース(MSN産経ニュース) http://sankei.jp.msn.com/west/west_life/news/120804/wlf12080414160016-n1.htm
写真=「淀川でボートを漕いでいて一番いい季節は春先。河川敷の緑の草木がさわやかで風も涼しくて」と話す磯比呂志さん
http://sankei.jp.msn.com/images/news/120804/wlf12080414160016-p1.jpg
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