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生徒もろきみ!φ ★
2012/08/06(月) 20:11:00.06 ID:???
街角の小さな商店の駐車場、一角にしつらえられた台の上で包丁を研ぐ。相模原市中央区の渡部武麿さん(78)は知る人ぞ知る
「まちの研ぎ屋さん」だ。通り掛かれば目に留まるその姿と確かな腕が評判を呼び、きょうも包丁やはさみが持ち込まれる。
同区相生の老舗豆腐店「亀屋商店」の駐車場が渡部さんの職場だ。屋根も壁もない作業台に向かい、砥石(といし)の上で
包丁を滑らせていく。
面した県道の交差点、信号待ちの車から何をしているのかとのぞく顔あり。
「よく切れるようになりましたよ、体に気をつけて頑張ってください、と直接声を掛けてもらえる。それがうれしくてね」
真夏の日差しをものともせず、渡部さんは笑い飛ばした。
もとは同じ通りで、くぎやねじなどの建築材を扱う金物店を開いていた。のこぎりの目立てや刃物研ぎもそこで請け負った。20年ほど
前に廃業したが、友人である亀屋の社長に軒先を借り、配送の手伝いをしながら研ぎ物の仕事を続けることにした。
包丁1本、315円。喜寿を過ぎ、金には換えられない喜びを知った。
「これまでは品物を売り、ありがとうございましたと頭を下げてきた。いまではお客さんから感謝される。売るばかりでなく、モノを大事に
することも大切にしていくべきなのだろう」
話しているそばから女性(59)が生花ばさみを持ち込んだ。娘が生花店で使っているものだという。「デパートでは、そこで買った商品で
ないとやれないと断られた。近所の金物屋でも研げる人がもういないからと、ここを紹介してもらった。ありがたいです」と女性。
刃先が輝きを取り戻し、切れ味がよみがえれば気分がいい。後ろめたさを感じたくないから、納得する出来を目指す。誠実で奥深き
職人の世界。「モノがいいものはやっぱり本気になる。手を掛けた分、答えが返ってくる。鋼がぴかーっとなってね」
福島県小野町出身。福島第1原発の30キロ圏からはぎりぎり外れているが、高校の同級生の年賀状には「『うつくしま』の福島も
今やカタカナの『フクシマ』になってしまった。それでも頑張っぺえ」とあった。返す言葉が見つからなかった。
1本の包丁やはさみを大切に使い続ける。それは資源やエネルギーを節約することにつながり、結果的に原発を含むエネルギー問題
にも通じる。渡部さんが言葉に力を込めた。「体が元気なうちは、まだまだ続けるよ」
ソース(カナロコ) http://news.kanaloco.jp/localnews/article/1208060010/
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